ダイレクトボンディング症例7

こんにちは。今日はダイレクトボンディングの紹介です。

 

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よく、保険診療のレジン充填と自由診療のレジン充填(ダイレクトボンディング)の違いを聞かれますが材質の違いは殆ど有りません。
では、何が違うというかと樹脂(レジン)を詰めるための術式が大きく違います。

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まず、ラバーダム防湿です。このブログでも度々出ている青や緑のゴムのシートです。
樹脂(レジン)を歯に接着させる際、唾液や血液に感染すると接着力が半分以上減少します。接着力が減少すると脱落や二次的な虫歯の原因になります。
ラバーダム防湿を行うことにより、処置をする歯だけをお口の中から孤立させ、血液や唾液の侵入を防ぎ接着力を減少しないようにさせます。

また、保険診療で使用される接着剤は1液性の接着剤が殆どです。
安価で短時間で簡便に接着層を作ることができますが、1液性の接着剤は成分が複雑で長期的な結果が安定しない材料です
そして、保存期間がある程度過ぎると接着力が低下する報告が出てきています。

一方、ダイレクトボンディングでは長期的に良好な結果が出ている2液性の接着剤を使い塗り重ね、安定した強力な接着層を作ります。

 

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その後、樹脂を詰め歯の形態を再現することにより見た目だけでなく、噛む面が作られることにより噛み合わせが安定し、食物を噛む効率が回復されます。

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以上のことを1時間程かけ丁寧に虫歯を取り、樹脂を詰めます。

 

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一方、保険のレジン充填は虫歯を取り、液状の樹脂を10分程でただ詰める治療です。

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基本的にラバーダム防湿を行わないので頬、舌、出血、唾液、歯肉を排除出来ない為、歯だけに集中して時間をかけて強力な接着層を作ることも形態の回復を行う事も出来ません。
また、噛む面が再現されていないため咀嚼効率が落ち、気づかない間に歯が動き顎の関節の病気を引き起こす可能性も有ります。そして、詰める樹脂の色の選択も限られており、歯のグラデーションを付けられず、よく見ると詰め物と歯の色が馴染んでいません。
すぐに影響は出ませんが、数年経過した保険のレジン充填を見ると殆どが、接着面が劣化し一部取れていたり、キワから虫歯になっています。

 

このように患者さんには非常に分かりにくですが、保険のレジン充填と自費のレジン充填(ダイレクトボンディング)では同じ白い樹脂を詰めているだけでも術式に大きな違いがあり、この違いが数年後に虫歯を再発するかどうかの大きな差になってきます。安価な保険のレジン充填で虫歯が再発した時には、虫歯が大きく、再度保険のレジン充填では対応出来ず、銀歯治療やダイレクトボンディングより高額なセラミック治療が必要になってしまうことがしばしばあります。
他の自由診療もそうですが保険診療との価格の違いは、見た目の回復だけでなく、患者さんには分かりにくい部分をこだわり、丁寧に行い長持ちする治療を行う事に技術料を戴くのが自由診療と保険診療の違いです。

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