歯がしみるのは年齢のせい?知覚過敏と加齢の関係
公開日:2025/07/01 更新日:2025/07/01
「冷たいもを食べたときに歯がキーンとしみる」
「最近、歯みがきのときに痛みを感じるようになった」
そんなお悩みを感じ始めたのは、
もしかして年齢を重ねてからではありませんか?
知覚過敏と年齢の関係について
詳しく解説していきます。
知覚過敏とは?
知覚過敏とは、歯の表面を覆う『エナメル質』がすり減ったり、
歯ぐきが下がって歯の根元が露出することで
内部の『象牙質』がむき出しになり、
刺激を受けやすくなる状態です。
象牙質には無数の細かい管(象牙細管)があり、
その奥にある神経に刺激が伝わることで
「しみる、痛い」と感じるのです。
年齢とともに起こる変化
年齢を重ねると、
以下のような変化が口の中で起こります。
・歯ぐきが下がる(歯肉退縮)
加齢によって歯ぐきが徐々に下がると
もともとエナメル質で覆われていない
『歯の根元(セメント質)』が露出します。
ここは刺激に弱く、
知覚過敏を起こしやすい部分です。
・歯ぎしりや噛みしめによる磨耗
長年の歯ぎしりや食いしばりで
エナメル質がする減ることもあります。
エナメル質が薄くなることで
冷たい、熱いものが神経に伝わりやすくなります。
・歯ブラシの圧が強すぎる
しっかり磨こう!と思うあまり
強い力で磨き続けてしまうと
歯の表面が削れてしまったり、
歯ぐきが下がってしまうこともあります。
これも年齢とともに蓄積されていくリスクです。
加齢=必ず知覚過敏、ではありません
年齢が上がるとリスクが高まるのは事実ですが
「加齢=必ず知覚過敏になる」
というわけではありません。
歯の健康状態や生活習慣によって
予防や改善も可能です。
知覚過敏のセルフチェック
以下のような症状がある場合
知覚過敏の可能性があります。
・冷たい水や空気で歯がキーンとしみる
・歯ブラシが触れるとチクッと痛む
・甘いものやすっぱいものでも違和感がある
これらの症状がある場合は
早めの受診がおすすめです。
放っておくと虫歯や歯周病と
見分けがつきにくくなることもあります。
知覚過敏の対応
知覚過敏の程度や原因に応じて
以下のような治療を行っています。
・知覚過敏用の薬剤を塗布
・歯のすり減り部分のコーティング
・嚙み合わせや歯ぎしりの調整(マウスピース)
・適切な歯みがき方法の指導
知覚過敏は仕方ない、と思われがちですが
適切なケアで改善できるケースも多いのです。
歯がしみるのは、単なる「年のせい」だけではなく
加齢にともなう口腔内の変化や
生活習慣が影響している可能性があります。
気になる症状があれば
早めに歯科医院で相談しましょう。