歯周病が体にも影響する!!

 

ここ数年、

「歯周病が体の病気に関係する」

ということを耳にすることが多くなりました。

 

歯周病が全身の健康に影響を及ぼすということは、

長年研究されてきました。

 

これまでの研究結果で分かった、

関連性の高い病気を4つあげていきます。

 

 

①動脈硬化とそれにともなう脳梗塞・心筋梗塞

脳梗塞は、脳の血管が詰まっておこります。

心筋梗塞は心臓の血管が詰まっておこります。

 

これと似たようなことが歯周病でも

起こり得ると考えられています。

 

進行した歯周病は、

炎症をおこした歯ぐきから

たくさんの歯周病菌が血管に入り込みます。

それを体の白血球が食べ、

その死骸が血流を阻害して、

脳梗塞や心筋梗塞の原因になる。

と考えられています。

 

 

②糖尿病

糖尿病は、すい臓から分泌される

インスリンの働きが悪くなり、

血糖値が慢性的に高いままになってしまう病気です。

 

インスリンの働きが悪くなる理由は2つあります。

・膵臓の機能が低下し、十分な量のインスリンが分泌されなくなる。

・インスリンは十分な量が分泌されているが、

糖の取り込みを促す力が弱くなる。

 

歯周病になった歯ぐきは、炎症がおこっています。

進行した歯周病の場合、

そこから炎症性物質が体に入り込み

血糖値を低下させるインスリンの働きを邪魔します。

そのため糖尿病が悪化する。

と考えられています。

 

ちなみに、糖尿病が悪化すると

さらに歯周病も悪化するので、

放置すると負のスパイラルになってしまいます。

 

 

 

③誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎は、

胃に入るはずの食物や唾液が、

誤って気管から肺に入ってしまうことが原因です。

 

肺に入った食物や唾液に含まれている

細菌やウイルスが繫殖し肺炎をおこします。

歯周病でお口の中の細菌が多いほど、

誤嚥性肺炎になりやすくなります。

 

「専門家による口腔ケアで高齢者の誤嚥性肺炎が減った」

という結果が出ています。

お口の中の細菌の量を減らすことが

誤嚥性肺炎の予防につながります。

 

 

 

 

④早産・低体重児出産

進行した歯周病による炎症が、

体内の炎症性物質の増加を促し

それが子宮の筋肉の収縮をひきおこします。

 

その結果、赤ちゃんが押し出されて

予定より早く生まれてしまいます。

 

また、歯周病菌が子宮内部に感染して

早産を促す可能性もあります。

 

 

 

今回は、歯周病と関連性が高い病気を

4つあげましたが、他にもいくつかあります。

 

歯周病になっている方は、早めに治療しましょう。

しかし歯周病は、ご自身では気がつきにくい病気です。

気がついた時には、かなり進行していて

重度の歯周病になっていることもあります。

 

やはり定期健診が大事になってきます。

少なくとも半年に1回は、

定期健診でメンテナンスをして

お口を清潔に保ちましょう。