長年通った歯科医院で義歯を何度も作製しましたが、
どうしても義歯そのものの違和感と取り外しの煩わしさが我慢できず、固定性の修復を望まれて来院された患者様です。
一見、お口の中をみるとインプラントを埋入するための骨が十分にありそうなのですが、
レントゲンを撮影したところ、近医でインプラント治療による固定性の修復が断られた理由がわかりました。
インプラント
施術の内容
インプラント治療は、あごの骨に純チタン製の人工歯根を埋め、その上に人工歯を装着することで「噛む機能」を回復させる治療法です。治療のリスク・副作用
インプラント治療には外科手術を伴うため術後の疼痛・腫脹・出血・咬合痛などが生じることがあります。麻酔を行う場合は腫れやむくみが生じることがあります。 被せ物・土台の外れ・欠け・緩みなどが生じる場合があります。治療期間
1日〜10ヶ月程度通院回数
1回~15回程度上あごの骨のすぐ上には、副鼻腔のひとつである上顎洞という空洞が広がっています。歯が失われると、もともと歯があったスペースに上顎洞が肥大化(厳密には含気化)し、同時に顎骨もやせていきます。
さらに、この患者様のように適合不良な入れ歯や、下顎にも自分の歯が残存しており、噛む力が強いような患者様の場合、骨はさらに薄くなっていき、最終的に骨の厚みは1~2mmとなってしまったのです。
インプラント相談(CT撮影込み) | 5,000円 |
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上顎で骨量が著しく不足している症例でもインプラント治療は可能です。前述したように健康な上顎洞の内部は空洞になっていますので、上図のように上顎洞底部の粘膜を上方に持ち上げて、できたスペースに骨移植をする(上顎洞底挙上術)ことで、インプラントを埋入するために必要な骨量を確保することができます。しかしながら、非常に高いテクニックを要する手術であり、インプラント治療を専門におこなう経験豊かで、かつ解剖学的知識の深い歯科医師のみがおこなえる特殊な手術となります。
当院では、患者様に手術中の負担を軽減するために、静脈内鎮静法という麻酔法を推奨しています。静脈内鎮静法は、点滴から薬剤を入れリラックスした状態にし、手術中の記憶もほとんど残らないような効果があります。全身麻酔とは異なり、完全に意識がなくなったり、呼吸が止まるわけではなく、簡単な意思表示ができるくらいの深さで麻酔をかけますので、手術後は30分ほど休んでいただき当時に帰宅することが可能です。
上顎洞底挙上術(ラテラルアプローチ) | 200,000円 × 2 |
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静脈内鎮静法 | 50,000円 |
上顎洞底挙上術後、移植した骨ともともとある骨がしっかりとなじむまで6ヶ月程待ちます。
術前に再度CTを撮影し、あらかじめどこにインプラントを埋入するかコンピューター上でシミュレーションをおこない、特殊なテンプレートを用いて、8本のインプラント埋入をおこないました(ガイデッドサージェリー)。静脈内鎮静法を用いて、手術時間は約2時間前後です。
インプラント埋入後、3ヶ月間インプラントと骨が結合するのを待ちます。最終的な被せ物を入れる前に、必ずプロビジョナルレストレーションとよばれる仮歯で、機能性(食べる・話す)や審美性・清掃性の確認と調整をおこない、患者様の満足が得られたので、その仮歯を模倣し最終的なセミラックの上部構造を作製しました。
長年、総入れ歯で悩んでいた患者様ですが、固定性の歯でなんでも噛めると大変満足していただきました。現在も3ヶ月に1回のメンテナンスには欠かさず来院され、良好な経過を得られています。
当院では、本症例のように、他院では難しいと判断されたインプラント治療も、インプラント専門医による高い技術と患者様の負担の少ない静脈内鎮静法で、安心・安全にインプラント治療をおこなうのが、「肌と歯のクリニック」の特徴です。
インプラント
施術の内容
インプラント治療は、あごの骨に純チタン製の人工歯根を埋め、その上に人工歯を装着することで「噛む機能」を回復させる治療法です。治療のリスク・副作用
インプラント治療には外科手術を伴うため術後の疼痛・腫脹・出血・咬合痛などが生じることがあります。麻酔を行う場合は腫れやむくみが生じることがあります。 被せ物・土台の外れ・欠け・緩みなどが生じる場合があります。治療期間
1日〜10ヶ月程度通院回数
1回~15回程度静脈内鎮静法 | 50,000円 |
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インプラント埋入手術(CT撮影込み) | 200,000円 x 8本 |
ガイデッドサージェリー | 50,000円 |
上部構造(仮歯含む) | 150,000円 x 12本 |